昼休み後の清掃時間(13:20~13:35)に本児は担当場所である 2階図工室へいった。そこで防音窓のガラスを拭こうとして,窓際に設けられている観察展示台(高さ 68.5cm奥行き 55.5cm)に上がり,半ば座ったような姿勢で,左手で窓の柱につかまり窓が半分開いているところから右手を伸ばし,外側のガラス窓をふこうとしてバランスを崩したものと思われる。窓(展示台より15cm高い)から 4.8m下の U字溝に転落し,右前頭部を強打した。救急車で病院へ移送し処置が行われたが,午後5:30脳死の状態となった。当校は防音校舎で,窓の 1枚は固定され, 1枚だけしか開かないような構造で,開く部分の窓には手すりはなかった。学校では,腰板の上には絶対に上がらないこと,窓ガラスの清掃は鍵をかけ,内側だけを床から手の届く範囲とするなどの指導をしていた。当日,図工室の窓は全部閉まっていたが,運動後で暑かったので, 1人の児童が入室後, 窓を半分開けたとのことである。 |
事故のきっかけ | 事故の過程 | 結果 | 詳細と留意点 | ||
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1 | 窓際の据え付け家具などにのぼる | 窓から落ちる | 墜落(ベランダや屋上などの高所から落下すること) |
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出典: |
学校リスク研究所・転落事故データベース(内田良 愛知教育大学講師) 学校の管理下の死亡・障害事例と事故防止の留意点 (独立行政法人 日本スポーツ振興センター) |
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