事故事例の詳細
事故概要
建物の居室に居住していた者が、居室の和室東側窓の窓枠から手摺がはずれ、原告は地面に転落し負傷した。
本件窓は、床上約四〇センチメートルから開口し、開口部の幅が約一七〇センチメートル、高さが約一四〇センチメートルである。また、本件手摺の笠木と本件建
物外壁との距離は一三・五センチメートルである。
この事故の事故パターン
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事故のきっかけ |
事故の過程 |
結果 |
詳細と留意点 |
1 |
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手すりなどの強度不足 |
手すりなどを押し倒す |
墜落(ベランダや屋上などの高所から落下すること) |
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事故概要詳細
情報ソース |
裁判判例 |
建物用途 |
集合住宅の共有部等 |
場所 |
その他室内 |
建築部位 |
窓 手すり |
障害程度 |
重度のケガ |
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判例の詳細
- 責任の所在
- 工作物責任あり
- 瑕疵・過失の有無
- 瑕疵あり
本件手すりは、窓枠と手摺の接合部分の強度は、厚さ約一ミリメートルのアルミ板である本件サッシに深さ〇・二五ミリメートルのねじ山をつけるだけで本件手摺を設置したために、強度が不足し、転落を防止するには不十分であったというべきであるから、本件手摺の設置ないし保存状況は、右転落防止の目的において通常有すべき安全性に欠けるものである。
- 過失相殺
- 被害者側にも窓枠に腰掛けるなどの過失があると認め、過失相殺(2割)している。
判例の解説
- 事案の概要
- 建物の居室に居住していた者が、居室の和室東側窓の窓枠から手摺がはずれ、原告は地面に転落し負傷した。被害者が建物の所有者に対し、工作物責任に基づき損害賠償を請求した事案である。
本件窓は、床上約四〇センチメートルから開口し、開口部の幅が約一七〇センチメートル、高さが約一四〇センチメートルである。また、本件手摺の笠木と本件建
物外壁との距離は一三・五センチメートルである。
- 裁判所の判断
- 裁判所は、
① 本件窓の形状に鑑みると、本件手摺は、本件窓から人が誤って転落するのを防止する目的で設置されたものと認められるから、本件手摺に人がもたれかかるなどの荷重がかかることは通常予想されるところであるとした上で。
② 本件手すりは、窓枠と手摺の接合部分の強度は、厚さ約一ミリメートルのアルミ板である本件サッシに深さ〇・二五ミリメートルのねじ山をつけるだけで本件手摺を設置したために、強度が不足し、転落を防止するには不十分であったというべきであるから、本件手摺の設置ないし保存状況は、右転落防止の目的において通常有すべき安全性に欠けるものであるとして、所有者に工作物責任を認めた。
③ ただし、被害者側にも窓枠に腰掛けるなどの過失があると認め、過失相殺(2割)している。
事件番号・判例時報 |
平成6年(ワ)2810号
1631号96頁 |
裁判年月日 |
平成9年4月15日 |
事件名 |
損害賠償請求事件 |
裁判所名・部 |
東京地裁 |
判示 |
一部認容 一部棄却 |
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原審事件番号 |
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原審裁判所名 |
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原審結果 |
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被害者 |
居住者 |
天候等の状況 |
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ID:300[mid:64]