事故事例の詳細
事故概要
羽田国際空港ビルニ階待合室を出て一階東京税関旅具検査場に至る階段上の踊り場の、階段降り口向かって右手の手摺りの間から、小さな子供が階下に転落負傷した。
この事故の事故パターン
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事故のきっかけ |
事故の過程 |
結果 |
詳細と留意点 |
1 |
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手すりにすき間がある |
手すりなどのすき間をすり抜ける |
墜落(ベランダや屋上などの高所から落下すること) |
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事故概要詳細
情報ソース |
裁判判例 |
建物用途 |
駅・空港 |
場所 |
廊下・ホール |
建築部位 |
階段 手すり |
障害程度 |
重度のケガ |
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判例の詳細
- 責任の所在
- 国
- 瑕疵・過失の有無
- 瑕疵無し
ア 事故現場たる階段踊り場には,手摺りが設備され、手摺りの空間は縦六十七糎、横一米四十八糎の空間であること
イ 落下した踊り場部分は、一定の目的を有する不特定人のみの利用に供せられる施設であって、各官庁係員及び空港関係者等で官庁の特別の許可を受けた者以外の一般人は右鉄柵の内部に立入ることを禁止されていること
ウ 小さな子供であっても、附添いの保護者の誘導に従い一般旅客と行動を一にし、当該場所に立ち入ることはないこと
からすれば、事故が発生した踊り場につき、営造物の設置に瑕疵はない。
判例の解説
- 事案の概要
- 羽田国際空港ビルニ階待合室を出て一階東京税関旅具検査場に至る階段上の踊り場の、階段降り口向かって右手の手摺りの間から、小さな子供が階下に転落負傷した。被害者が国に対し、営造物責任として国家賠償を求めた事案である。
- 裁判所の判断
- 裁判所は、
① 建築物の設置及び管理について、危険防止のために、いかなる設備等をなすべきかについては、およそ想像しうるあらゆる危険の発生を防止しうべきことを基準として抽象的、画一的に決すべきではなく、法令に規定のある場合にこれに準拠すべきは別として、一般的には、当該建築物の構造、用途、場所的環境及び利用状況等諸般の事情を総合考慮した上で、具体的に通常予想されうる危険の発生を防止するに足ると認められる程度のものを必要とし、かつこれをもつて足るものと云うべきであって、この理は、公の営造物についても異なるところはないものと解すべきである。
② その上で本件では、
ア 事故現場たる階段踊り場には,手摺りが設備され、手摺りの空間は縦六十七糎、横一米四十八糎の空間であること
イ 落下した踊り場部分は、一定の目的を有する不特定人のみの利用に供せられる施設であって、各官庁係員及び空港関係者等で官庁の特別の許可を受けた者以外の一般人は右鉄柵の内部に立入ることを禁止されていること
ウ 小さな子供であっても、附添いの保護者の誘導に従い一般旅客と行動を一にし、当該場所に立ち入ることはないこと
からすれば、事故が発生した踊り場につき、営造物の設置に瑕疵はないとした。
事件番号・判例時報 |
昭和38年(ネ)801
最高裁HP |
裁判年月日 |
昭和40年3月24日 |
事件名 |
損害賠償請求事件 |
裁判所名・部 |
東京高裁第5民事部 |
判示 |
棄却 |
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原審事件番号 |
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原審裁判所名 |
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原審結果 |
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被害者 |
利用客 |
天候等の状況 |
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ID:168[mid:7]