事故事例の詳細

事故概要

2歳のこどもが、父母に伴われて本件温泉センターに赴き、同所2階の浴場で入浴後、1階大食堂で食事をとるべく右食堂入口付近まで来た際、母が瞬時目を離したすきに、同所より約二間離れた駆動中のエスカレーターに近づき、これに乗ろうとして、エスカレーターの階段部分と右側壁との間に生じていた約1センチの空隙に、左足親指と人差指とを噛込まれ、下腿義足を必要とする重傷を負った 



この事故の事故パターン

  事故のきっかけ 事故の過程 詳細と留意点
  踏み段と周囲のすきまに、履物、靴ひも、指、衣類、マフラーなどを巻き込まれ、身体に危害が加わる  巻き込まれ  事故パターンの詳細と留意点を見る

事故概要詳細

情報ソース 裁判判例 
建物用途 ホテル・旅館  
場所 その他場所  
建築部位 エスカレーター  
障害程度 重度のケガ  
事故にあった方 年齢  
性別  

判例の詳細

責任の所在
エスカレーターの占有者

本件エスカレーターの所有者である松山市の責任は否定された。
瑕疵・過失の有無
保存に瑕疵あり

・幼児子供や老人を含む家族連れなどの客が利用していたのであるから、幼児子供や老人などが親や監督者などの目を離れるなどしてエスカレーターに乗移り、事故が発生することが予測される。・組合としては事故発生防止のため職員を配置すべきであるのに、そのような体勢を整えていなかつた。
過失相殺
過失相殺5割。

・1歳11ヶ月の被害者を一時的にせよ放置した父母の監督義務者としての過失は明らかである。
その他
公共団体が営造物の公用廃止をしたときは、その所有権がまだ公共団体に存するとしても、もはや公の目的に供しているとはいえず、公用廃止の時点で公の営造物としての性質を失ったものと解すべきである。6.国または公共団体が、物的設備ないし有体物を、直接公の目的に供用することを廃止したときは、国家賠償法2条にいう「公の営造物」としての性質を失う。

判例の解説

事件番号・判例時報 昭和44年(ワ)162

708号79頁 
裁判年月日 昭和48年2月19日 
事件名 損害賠償請求事件 
裁判所名・部 松山地裁 
判示 一部棄却

確定 
原審事件番号  
原審裁判所名  
原審結果  
被害者 幼児(1歳11ヶ月) 
天候等の状況  
ID:1213[mid:11]